みなさんこんにちは。
ゆっくり調査士、解説をする魔理沙だぜ。
今日も一点入魂に出張してきてるのぜ。
こんばんは、ラッシャー木村です。
また変なあいさつだな。
今回のはラッシャー木村のこんばんは事件どころか、
ラッシャー木村自体、憶えてるのは昭和世代ぐらいなのぜ。
ねえねえ、魔理沙、聞いてよ。
この間メガソーラー事業を計画したらね、
その土地には土砂災害特別警戒区域があるので、その部分を除外してください
じゃあ図面に反映させるので、
その部分の正確な座標をください。
んなものはねぇ!
って、言われちゃったの。
私、どうすればいいの?
ああ、それは指定した官庁と情報公開している官庁が違うからだな。
例えば神戸市の場合、警戒区域を指定しているのは兵庫県なのぜ。
そうなんだね。
めんどくさいね。
危険区域の正確な位置
指定官庁の把握
土地に関する業務をしているときにちょくちょくぶち当たるのが、その土地の安全性についてです。
特に大掛かりな事業だとその許認可でそこがハードルになることがあります。
今回、私が測量を手掛けた土地についても一部土砂災害警戒区域に指定されている場所がありました。
なのでその場所を事業地から除外する旨を命じられたのですが、担当者にその場所の正確な座標なんかがあるかと聞いたんですが、警戒区域の指定自体は県がしていて自分のところにはそのデータがないとのこと。
なので、まずは次のことを調べます。
- 指定した官庁、管轄部署
- 公開の可否
- 公開の方法
各種ハザードマップの利用
ハザードマップポータルサイト
まずは事業地に危険区域が含まれていないかどうかを調べます。
国土地理院Webサイトのハザードマップポータルサイトでは全国の危険箇所が公開されています。
まずは左の重ねるハザードマップを見て見ましょう。
重ねるハザードマップ
地図そのものの扱い方はGoogleマップなどとほぼ同じです。
ドラッグアンドドロップで希望の場所までスクロールさせ、ホイールで拡大縮小します。
今回は土砂災害について調べたいので、矢印の土砂災害のアイコンをクリックします。
すると、危険箇所が色で表示されます。
どの色がどういう意味なのかは左上のボックスをスクロールすると説明が表示されます。
色が塗られた場所をクリックするとその意味が表示されるものもあります。
ただし、座標などの詳細情報は表示されないようです。
わがまちハザードマップ
つづいて右のわがまちハザードマップをクリックします。
検索窓のプルダウンで情報の欲しい市町村を検索します。
今回は兵庫県神戸市を選択しました。
するとその区域で公開されている情報の一覧が吹出し状に表示されます。
ただ、リンク切れしていることもあるようで、今回神戸市の土砂災害ハザードマップにはうまくつながりませんでした。
市町村ごとに違う情報
神戸市は一応ハザードマップシステムに繋がる仕様なのですが、その他の市ではPDFファイルのリンクが張ってあるページに飛んだりして、結局は兵庫県のハザードマップに行くことになるところが多いです。
都道府県ハザードマップ
兵庫県は兵庫県CGハザードマップという呼称でハザードマップが公開されている。
地図をクリックしていって指定しても良いし、検索窓に地名を入力しても良い。
神戸市の市街地、当事務所付近を指定してみた。
神戸市は急峻な六甲山が迫ってきているので、危険個所のオンパレードだ(+_+)
データの欲しい箇所をクリックするとリンクが表示される。
リンクをクリックするとその場所のプロパティが表示され、詳細資料がある場合は別図としてPDFリンクが出てくる。
個別の詳細図面が表示され、赤ラインに沿って番号が振ってある。
この番号に応じて座標が公開されている。
上端部・下端部がそれぞれの点に対応する。
これを現況測量図にブッ込んでやれば、めでたく測量図に正確な危険区域が表示できるという寸法だ。
ただし、この危険区域の測量は独自の基準点(世界測地系ではある)から行われている場合があるようで、公共基準点との整合性が取れているかは不明なことに注意がいる。
とりあえず、自分の現場ではうまく合致してくれた。
まとめ
今回、地方公共団体によって対応は異なると思うけど、いくつかの市町村を見て見てもだいたい最終的には都道府県所轄のハザードマップに追い出されていることが多かった。
これは鎌倉市の防災情報マップだが、神奈川県の場合は県のサイトから入っても鎌倉市のサイトから入っても結局同じマップに飛ばされる。
システム的には兵庫県と似通っているが、個別情報に座標までは含まれてなかったので、そういった場合は所轄する官庁を調査して、情報を請求する必要がある。
情報公開法に基づく請求をさせられる場合もあるみたいだ。
なので危険区域調査の方法は以下のものがある。
- 国土地理院のハザードマップポータルで調査→概略調査向き
- 都道府県のサイトで調査→詳細調査向き
- 市役所サイトで調査→詳細調査できるかもだが、詳細データは都道府県所管かも?
そこまでやって座標が出てこない場合は
- データを所管している役所の調査
- 所管役所にデータ情報の公開請求
なるほど。
やり方がわかってしまえばなんてことないよね。
そうだな。
ただ、そういったことに気づけない場合もあるし、
情報がどこにあるのかがわかりづらい場合があるので、
今回解説してみたのぜ。
今日も解説ありがとう、魔理沙。
どういたしましてなのぜ。
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